取材日:2024.03.13
副原料は入れたくなかった
そうやって元々は日本酒を造っていたので、副原料を入れることに抵抗はありました。これはクラフトサケつくってる人みんなそうです。完成したものに副原料を加えて一体どうなってしまうんだろう、もしかしたら変なことになってしまうかも知れないという怖さもあって。
単純に「入れたくない」という抵抗もありました。本心はこれ(副原料を入れないお酒)を商品として出したい。だから最初は、免許上は何かを入れさえすればいいので“花びら”を入れてました。花って、味も香りもないんですよ。だからもう味はまるっきり日本酒。
たとえばマリーゴールドを入れると消費者は「マリーゴールドのお酒ってどんな味なんだろう?!」って期待するんですよ。でも実際に飲んだらただの日本酒で、期待外れもいいところで。期待も裏切るわ単価は高いわで全く売れなかったんですよ。
そうですか。いや、私、誤解していました。クラフトサケをつくっている人は最初からこういうお酒をつくりたくて始めたのだとばかり思っていました。
お酒が売れない日が続いて資金は尽きそうだったし、いよいよ変えなきゃいけないと思っていた時にある酒屋さんから「酒自体は美味しい。でも同じ日本酒という土俵で戦っても意味がないし、クラフトサケとしてやるんだったら副原料を入れられる強みを活かさないと」と言われて、ハッと気が付いて。
そこからは副原料をガンガン入れて個性をしっかり出す、でもお米の味わいもしっかり残すやり方に切り替えました。そうすると売り上げも右肩上がりで伸びました。
やるしかなかったんですね。
そうですね、やらないと会社が潰れてしまうんで。その時にプライドも何もかも捨てました。すぐに切り替えて本当に良かったです。
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クライアント様について
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- 「日本酒文化をもっと身近に」をコンセプトに、若い世代にも親しみ愛される日本酒を造りたい。リブロム様はそんな想いで福岡県天神からすぐ近くの高砂でお酒造りをされています。