取材日:2024.03.13
自由とロマン
リブロムはイタリア語の2つの単語からなっています。最初の「リブ」は自由を意味する“リベルタ”、「ロム」の方は“ロマンソ”、つまりロマンですね。
リブロムを立ち上げたのが自分と、中学同級生の穴見(醸造責任者)の2人で、最初に社名を決める時にそれぞれの好きな言葉を入れようと考えて、穴見は“自由”、自分は“ロマン”が好きで、それぞれをイタリア語に変えて頭文字を繋げたものです。
志を感じますね。
これはコンセプトにも繫がっていて、従来の日本酒って“型”があるじゃないですか。米、麹、水という原料だけでいろんな味わいを表現しないといけなくて、これはこれで幅が狭いとも言える。
でも自分たちは米、麹、水+αで副原料を使っていろんなことができるので、その自由な酒造りにロマンを感じているんです。
確かに社名通りですね。その他にもコンセプトがあれば教えていただければと思います。
元々お酒が好きでもなかったし、ろくに飲んだこともありませんでしたが、業界に入ってから日本酒の発酵メカニズムに衝撃を受けました。“並行複発酵”という複雑な発酵過程を経て造られる醸造酒って世界に類を見ないので「これは先人が培ってきた繊細さと知恵の賜」だと、日本人として誇れる産業だと考えを改めました。
実際、自分が携わってできた初めての日本酒を飲んだ時の感動は今でもずっと覚えていますし、こんなに日本酒って美味しいんだと、これは造り手としてもっともっと発信しなきゃいけないなと思って。
でも酒蔵って、郊外とか山奥にあるじゃないですか。質のいい水を求めた結果だと思うんですけど、同時にアクセスの問題があって、いくらお酒好きでも酒蔵に通うって年に一度の蔵開きくらいで、しかも車で行ったら飲めないし、ましてや日本酒に興味のない若者にとっては一生に一回あるかないか。
なので、もっとこの産業を身近に感じてもらえるために、街中に醸造所を構えることにしました。厳密にはクラフトサケで日本酒ではないんですが、自分たちのお酒が少しでも日本酒文化に触れるきっかけになればいいなと思っています。
日本酒にまったく興味のなかった人に伝えたい、という気持ちですね。
普段からビールとかカクテルは普通に飲むけど日本酒はイメージあまり良くないよねって人は大多数いるんですよ、特に若い世代は。日本酒は親父が飲む酒だっていうイメージがついてしまっている。
私もそうなんです(笑)
自分がそうだったので、そういう人たちにアプローチできる可能性はすごくあると思っていて、自分たちなりのスタイルで発信しています。
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クライアント様について
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- 「日本酒文化をもっと身近に」をコンセプトに、若い世代にも親しみ愛される日本酒を造りたい。リブロム様はそんな想いで福岡県天神からすぐ近くの高砂でお酒造りをされています。