取材日:2024.03.13
クラフトサケとは
今お話しされた中にも出た言葉ですが、“クラフトサケ”の特徴についてお話しいただければと思います。
クラフトサケは本当に新しいジャンルで、「クラフトサケってなんですか?」と聞かれてもまだうまく説明できなかったりするくらい歴史が浅いです。最初に始めたのが東京のWAKAZEさん、自分たちもそこに続いています。
たとえば仕込み水も最初は山へ汲みに行こうかと考えましたが、現代では技術が発達しているし、せっかく街中でやるんだから、あえて自分たちが日常で使っている水道水を使っています。
お米も磨けば磨くほど美味しいお酒ができるとされていますが、磨かなくても美味しいお酒はできると信じていて、酒米にこだわらず食用米も使い、普段ご飯として食べるくらいの精米歩合でコイン精米しています。そんな風に身近なものを使って、街中ならではの美味しいお酒を造るようにしています。
基本的なお酒の造り方は伝統的なものをベースにしているのがひとつのポイントなんですね。
【副原料には福岡県産を】
ちょうどお話に出ました、旬の素材(副原料)についてのこだわりなども教えてください。
使用する副原料は福岡県産であること。これは開設当初から決めているんですけど、街中でやっている意味にも繫がります。
自分たちの地域で採れるもの、しかも福岡はかなり食材が豊富で、いろんなフルーツがあるしハーブやスパイスもある。農家さんたちと直接繫がって、生産者の方だけでは発信できなかったことをリブロムのお酒を通じて伝えようと意識しています。
ひとつの例ですが、フルーツの生産者さんと関わることで、市場には出せないものがたくさんあることを知りました。
たとえばマスクメロンって、規定の糖度に1度でも達していないと廃棄するらしいんです。マスクメロンって元々糖度が高くて、廃棄するものでも食べてみたら大差ないくらい美味しいんですよ。でも農家さんとしてはマスクメロンとして売れないから廃棄するしかない。
それを自分たちがいただいてお酒にしたんですけど、すごく喜んでくださいました。本来捨てられるものがお酒になり、お酒を通じて「福岡でマスクメロンを作っている農家さんがいるんだ」と知ってもらえるきっかけにもなります。同じことが他のフルーツにも言えます。だからこの場所でやる以上、福岡県産という縛りは大切にしようと思っています。
副原料ではないんですが福岡県産つながりで、酒造りに水道水を使っているので福岡市の水道水100周年タイアップ企画としてお声がけいただいたこともありました。
福岡市には水道水でお酒を造っているところがある、だから安全で美味しいんですよ、というPRの一環にもなって、自分たちのコンセプトがここ2〜3年で実を結び始めて、続けきて良かったなと思っています。
気持ちが通じてきたんですね。
そうですね。最初はもう本当にゼロから始めて知名度も何もなかったんですけど、自分たちのやってきたことが少しずつ結果に繫がってきました。
- 当社はクラフトサケを応援しています
- 株式会社LIBROM
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クライアント様について
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- 「日本酒文化をもっと身近に」をコンセプトに、若い世代にも親しみ愛される日本酒を造りたい。リブロム様はそんな想いで福岡県天神からすぐ近くの高砂でお酒造りをされています。